ブラインドテイスティングを、記録に残す ― SipLogの『当てっこ』欄の使い方

銘柄を隠して、色と香りと味だけで正体を当てる。

ブラインドテイスティングという遊び方がある。

道具は特に要らない。

ラベルを隠したボトルとグラスがあれば、家の食卓でもすぐに始められる。

自分も最初は、プロの技だと思っていた。

実際にやってみると、正解を当てることより、外れたときに理由を考える時間のほうが面白くなるはずだ。

SipLogのワイン入力には、この遊びのための欄がある。

今回は、その欄の使い方と、外れた記録をどう資産にするかをまとめておく。

この記事でわかること

  • 家でできるブラインドテイスティングの、日本酒とワインに共通する四つの手順
  • SipLogのワイン入力にある『ブラインドテイスティング(任意)』欄の、実際の項目と使い方
  • 当たり外れの記録が、なぜ資産になるのか
  • ブラインドテイスティングを広げている、こういう場もあるという話

家でできる、ブラインドの四つの手順

台所のテーブルで、ラベルを布かキャップで隠したボトルの隣にグラスが1脚

手順そのものは難しくない。

銘柄を隠す、見る、香りを取る、口に含んで確かめる。

この四つを順番にたどるだけだ。

まず、ラベルを布かキャップで隠す。

同居している相手に注いでもらうか、自分で目をつぶって注ぐだけでも十分だ。

次に、グラスを傾けて色を見る。

透明に近いのか、色づいているのか。

日本酒でもワインでも、色の濃さは手がかりの一つになる。

香りを取ったら、口に含んで味を見る。

舌の上でどんな印象が残るか、飲み込んだ後の余韻はどうか。

ここまで来たら、あとは自分の予想を口にするか、記録に書き込むかだけだ。

最後にラベルを見て、正解と照らし合わせる。

当たっていれば単純にうれしいし、外れていても、どこで判断がずれたのかを考える材料になる。

SipLogの欄に、どう記録するか

スマートフォンかタブレットを持つ手元とグラス

SipLogのワイン入力には、『ブラインドテイスティング(任意)』という折りたたみ欄がもとから用意されている。

すべて任意で、空欄のままでも構わない。

中身は、次の四つの項目だけだ。

  • 推定品種(飲んで予想した品種)
  • 正解品種(ラベルで確かめた品種)
  • 推定産地(飲んで予想した産地)
  • 正解産地(ラベルで確かめた産地)

たとえば、推定品種にピノ・ノワール、正解品種にガメイと書けば、それだけで「軽やかな赤を読み違えた一本」の記録になる。

飲んで予想した内容を先に書き、後からラベルで確かめた正解を書き添える形だ。

欄そのものに、外れた理由を書く場所は無い。

それでも、推定と正解の二つを並べて見返すだけで、どこで読み違えたのかが自然と頭に浮かぶはずだ。

理由を書く欄が無いからこそ、自分の頭で考える手間が残るとも言える。

品種だけ当てて産地を外す日もあれば、その逆の日もあるだろう。

この四つを並べて記録していくと、自分がどちらに弱いのかが、感覚ではなく記録として残っていく。

外れた記録こそが、資産になる

使い終えたグラスの横にメモ帳とペン

SipLogでは、AI推定と実飲の差を記録するという考え方を、味の項目でずっと続けてきた。

ブラインドテイスティングの欄も、根っこは同じ発想でできている。

当てることだけが目的なら、外れた記録は失敗にしか見えない。

だが、当たった記録だけを残しても、自分の弱点は見えてこない。

推定と正解がずれた記録が積み重なっていくほど、自分がどの香りに弱いか、どの色の濃さで判断を誤りやすいかが、後から振り返ったときに見えてくる。

外れることを恐れて記録をつけないより、外れたままの数字を残しておくほうが、次に飲むときの手がかりになる。

これは、当てずっぽうを推奨しているわけではなく、外れも含めて記録にする、という話だ。

こういう場もある、という広がり

複数のグラスが並んだ食卓の遠景

ブラインドテイスティングを、遊びの域を超えて広げている人たちもいる。

2026年4月に発足した日本ブラインドテイスティング協会は、代表理事の鈴木明人氏が体系化した「Kun-Kun Blind Method」という手法を広めており、会員は約300名、2026年6月26日にはセミナーも開いたという。

自分はこの協会に所属しているわけではないが、こういう場が生まれているという事実は、ブラインドテイスティングが一部の愛好家だけの遊びではなくなりつつある表れのように思う。

まとめ ― 当たり外れより、記録が残ること

夕方の窓辺のテーブルにグラス1脚とラベルの見えないボトル

ブラインドテイスティングは、特別な資格も高価な道具も要らない遊びだ。

ラベルを隠したボトルとグラスさえあれば、今夜からでも試せる。

SipLogの欄は、推定と正解を並べて書くだけの、シンプルな作りだ。

理由を書く場所が無いぶん、自分の頭で振り返る余地が残る。

当てることより、外れた記録を積み重ねることのほうが、後から見返したときの資産になる。

次にボトルを開けるときは、ラベルを一度隠してみてほしい。

SipLog(酒譜)は、飲んだお酒の体験をAI推定と比較しながら記録する体験ログメディアだ。

今回は特定の一本を飲んだ記録ではなく、ブラインドテイスティングという遊び方と、その記録を残す欄について、体験ログの立場からまとめておいた。

酒は、記録するともっと旨い。

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